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卵子凍結

卵子凍結

当院は東京都「卵子凍結に係る費用への助成」対象医療機関(登録医療機関)です。
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卵子(未受精卵)凍結とは

「卵子(未受精卵)凍結」とは受精前の卵子を凍結することです。不妊症治療として体外受精をする場合と同様に、排卵誘発剤を用いて卵巣内でいくつかの卵子を発育させ、採卵し、卵子を未受精の状態で凍結保存することを指します。未受精卵子凍結には、医学的な適応社会的な適応によるものがあります。

医学的適応による未受精卵子凍結とは

がんや白血病などの悪性腫瘍の治療の過程で、薬の副作用により将来の妊娠する力が損なわれる危険がある場合に、前もって卵子を凍結しておくことです。悪性腫瘍の治療の前に、卵子を凍結して妊娠する力を温存しようという考え方です。
受精卵の凍結に比べると患者さまが未婚の場合やパートナー不在であっても治療ができることや多くの成功例が報告されていることから、大きなメリットがあると考えられています。
当院は日本産科婦人科学会の医学的適応による未受精卵子、胚(受精卵)の凍結・保存に関する登録施設となっております。

社会的適応による卵子(未受精卵)凍結とは

年齢が進むと卵子の数の減少、質の低下や病気になる可能性により妊娠できる確率が低下してくるため、今すぐには結婚や子供を作る予定はないが、少しでも若いうちに将来に備えて卵子(未受精卵)を凍結しておこうというのが社会的適応による卵子(未受精卵)凍結という考え方です。
卵子を採取するためには、お薬(排卵誘発剤)を使って卵子の発育を促す卵巣刺激や発育した卵子を採取する採卵という手術が必要となりますので、一定のリスクが伴います。
当院で社会的適応の卵子(未受精卵)凍結を実施していただく場合、正しい知識を身につけたうえで選択していただきたいと考えておりますので、日本産科婦人科学会が作成した解説動画もぜひご確認ください。

卵子凍結で期待できることは?

卵子の質と量の変化を一時的に止めること

下のグラフは2021年日本産科婦人科学会の全国妊娠率です。女性は年齢の上昇に応じて妊娠率が低下し、逆に流産率は上昇します。妊娠率は年齢に依存しているので、若い頃の卵子を凍結しておくと、時が経ち年齢が進んだ時に凍結した卵子を移植した場合、卵子を凍結した年齢の妊娠率と流産率を維持できる可能性があります。 全国妊娠率グラフ

卵子は女性が胎内にいる際に卵巣内に存在し500~700万個あると言われています。生まれてくるころには100~200万個に減少しています。作られた卵子は成熟の過程で未熟な状態で眠っています。思春期以降は10~30万個になっており、順に一部の卵子だけ成熟し排卵します。その後年齢と共に卵子数は減少し続けます。また卵子は数が減るだけではなく、胎児期にできた卵子は女性の年齢と同じ月日を経ることになるので、卵子の質的にも影響を受けます。このように時間の経過と共に卵子の量と質が変化するため、年齢が進むと妊娠しにくくなると考えられています。

卵巣内卵子数グラフ

このように、年齢が進むと卵子数の減少や質の低下が懸念され、採卵をしても良好な卵子を確保しにくくなる可能性があるため、少しでも若いうちに複数の卵子を確保する事で、卵子の質と量の変化を一時的に止め、将来の妊娠の可能性を高められることが期待されます。

卵子凍結の注意点は?

① 将来の妊娠・出産を約束するものではない

不妊治療として行う体外受精の場合、採取した卵子を精子と受精させた受精卵(胚)を培養し、良好な状態で生き残った一部の胚のみを胚移植もしくは胚凍結します。通常、凍結胚の移植は、融解した後にすぐ行います。
一方、凍結卵子は、融解後に精子と受精させ受精卵(胚)となったものを胚移植できる状態まで培養する必要があります。
年齢や個々の条件により異なりますが、採卵から赤ちゃんが生まれるまでの推移は以下の様に、採卵率(89.9~96.9%)、凍結融解後に受精に臨める率(86.0~96.8%)、受精率(71~79%)、着床率(17~41%)、胚移植当たりの妊娠率(36~61%)となり、最終的に卵子1個あたりの出生率は4.5~12.0%と報告されています。卵子凍結で将来の出産にたどり着ける可能性はそれほど高いものとは言えないのが現状です。

採卵から赤ちゃんが生まれるまでの推移図

② 卵子は何個凍結すれば良いのか?が不確実

卵子をどれくらい凍結すると赤ちゃんを得られるのかは不確実です。
凍結保存しておいた卵子数と1人以上の赤ちゃんが得られる確率を年齢層別に示したグラフです。凍結保存卵子の数が多いほどその確率は上昇していきますが、年齢によってその確率は変わります。
36歳未満は20個の卵子があれば70%の確率で、25個あれば95%、36歳以上なら20個の卵子でも50%で、それ以上卵子があっても出産率はあまり高くなりません。

1人以上の赤ちゃんが得られる確率を年齢層別に示したグラフ

不妊症の患者さんに対する治療の中で得られた卵子の数ごとに赤ちゃんの出生率をまとめた別の報告でも年齢が進むと出生率の低下が示されています。また、卵子1個当たりの出産率は、排卵誘発法別に異なる可能性も否定できません。
当院で行っている低刺激法で1個のみ採卵した患者さんにおける卵子1個あたりの出産率は、34歳で26%、37歳で19%、42歳で4%との報告があります。つまり、低刺激法で1人の赤ちゃんを得るために必要な卵子の数は、37歳までなら5個程度必要という計算になります。

年齢別・卵子1個あたりで赤ちゃんを得られる確率
年齢 34歳 37歳 42歳
出産率/卵子1個あたり 26% 19% 4%

(Silber S et al. Fertil Steril. 2017.107.1232)

一方、高刺激法で採卵を行った別の報告では、10~20個の卵子が得られた場合、34歳では91%、37歳では75%、42歳だと36%の女性が1人の赤ちゃんを得られると示されています。
いずれの排卵誘発方法で採卵を行っても年齢の影響は大きいという事がわかります。また卵子の数が倍になったからと言って出生率も倍になるわけではありません。

年齢別・卵子数別の1人の赤ちゃんを得られる確率
年齢 10個 20個 30個 40個
28歳 80% 94%
34歳 75% 91% 95%
37歳 53% 75% 87% 92%
40歳 30% 52% 65% 76%
42歳 21% 36% 49% 60%
44歳 7% 15% 21% 26%

(Goldman R.H et al Human Reprod.2017.32.853-859 改)

③ 年齢が進んでの妊娠は母体と赤ちゃんへのリスクが高まる

妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病といった母体の合併症やそれに伴い胎児の発育遅延や早産などのリスクも高まります。

④ 凍結による卵子への負担

卵子は受精卵に比べて水分量が多いため凍結の影響を受けやすく、融解時の卵子の質の低下が懸念されます。卵子の質の低下はその後の受精や受精卵の発育、妊娠成績に悪影響を及ぼしますが、近年の報告では「凍結した卵子」も「凍結していない卵子」もその成績に変わりはないともされています。しかし、凍結、融解は、卵子の負担になりますので、多くの卵子を凍結保存しておくことは重要と考えられます。

⑤ 費用がかかる

将来の妊娠の可能性を高めるため、凍結して卵子の時間を止めておくためにその分費用がかかります。

卵子凍結を行う年齢について

当院では、妊娠した際の母体、胎児への影響や凍結卵子の妊娠の可能性から卵子凍結は20~39歳までを基本としております。

特に36歳未満を推奨

36歳以上になると、卵子凍結個数を増やしても出生率が上がらないと報告されています。また、卵子の質の低下を個数で補う必要がでてくるので、年齢が上がるとその分必要となる費用が増える可能性があります。
卵子凍結はゴールではなく、妊娠に向けたはじめの一歩に他ならないため、将来卵子を融解し受精させるときの事も事前にシミュレーションしておく必要があります。

初診~卵子凍結までの流れ

卵子凍結は、基本的には体外受精をする場合と同じ流れで、受精の前までの部分のみ進行していきます。
初診では問診と卵子凍結についてお話をさせて頂きます。ご予約はお電話03-5324-5577または卵子凍結予約からお取りください。卵子凍結を行う意思が決定した後に基礎的な検査(感染症検査、ホルモン値、超音波検査、尿検査など)を確認させて頂き後は以下のように進んでいきます。

① 排卵誘発

外来診療(超音波検査、採血)は概ね3~4回です。
Shinjuku ART Clinicでは、フェマーラ(レトロゾール)やクロミフェンという内服薬を中心に、必要に応じ少量のFSH、hMG製剤の注射を併用した自然低刺激法で排卵誘発を行います。

② 採卵

採卵は、当グループ独自の組織へのダメージや出血のリスクを抑え痛みも出にくい非常に細い採卵針(22G)で行います。疼痛管理が必要な場合も局所麻酔で十分対応でき、全身麻酔は必要ない為、麻酔の合併症や気分不良等なく、長い安静時間は不要で、採卵後も少しの安静時間のみで早く帰宅していただけます。

③ 凍結保存

卵子1つあたりの出産率は、4.5~26%程度といわれております。そのため年齢に応じ、5~20個程度の卵子を凍結しておくことが望ましいと考えられます。目標とする凍結卵子の個数等についてはご相談いただき、よく考えて決定していきましょう。

副作用やリスクについて

卵子凍結する際は、体外受精と同様に排卵誘発剤を用いて卵巣を刺激する必要がある為、注意すべき点があります。
副作用として主に考えられるのは、卵巣刺激を行うことによる卵巣過剰刺激症候群です。排卵誘発剤の投与により卵胞が過剰発育し、卵巣腫大や腹水貯留等による様々な病状を呈する症候群をいいます。一般に発生頻度は10%程度と報告され多くの場合は軽症ですが、まれに深部静脈血栓症など、生命に関わる重篤な場合も起こりえますので注意が必要です。
当院ではこの卵巣過剰刺激症候群の発生が極力抑えられる自然低刺激法で採卵を行います。Shinjuku ART Clinicのフェマーラ(レトロゾール)、クロミフェンという内服薬を中心に、必要に応じ少量のFSH、hMG製剤の注射を併用する自然低刺激法では、この卵巣過剰刺激症候群の発生が極力抑えられます。また、卵子成熟に必要な卵胞成熟誘起もhCG注射の代わりにGnRHagonist点鼻薬を用いることで、さらに卵巣過剰刺激症候群発生のリスクを抑えられます。その他、採卵に伴う合併症、麻酔に伴う合併症、薬剤アレルギーなどが考えられます。
卵子凍結を検討される際には、こうしたリスクも十分に考慮し、不明な点は医師やスタッフまでお問い合わせください。

診療に係る料金

※当院は東京都の「卵子凍結に係る費用への助成」における登録医療機関です。

① 採卵準備費用:22,000円

感染症(B型肝炎、C型肝炎、梅毒検査、HIV検査)、血算、尿検査

② 採卵費用(採卵周期ごと):264,000円
  • ・外来診療時のホルモン値測定、超音波検査等の費用を含みます。
  • ・使用薬剤代は別途請求となります。
  • ・採卵が中止となった場合、診療日数×11,000円の診療費がかかります。
③ 採卵時消耗品代(採卵針代金等、採卵周期ごと):49,500円
④ 卵子凍結費用(採卵周期ごと):11,000円/1個あたり
⑤ 卵子凍結保存料:66,000円/1ケーンにつき1年間

費用例

採卵1回で10個卵子を凍結し1年間保存した場合

採卵費用(264,000円)
+採卵時消耗品代(49,500円)
+卵子凍結費用(110,000円)
+卵子凍結保存料(66,000円)
=480,000円 

2年目以降

卵子凍結保存料 66,000円(1ケーン/年)

※料金はすべて税込みで表記しています(2023年12月5日現在)
 上記料金は今後、見直しや改定がある可能性があります。

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